春になり、暖かさに誘われて近所を散歩していると、道端に「つくし」が顔を出しているのを見つけました。
つくしを見ると「春だなぁ」と感じますね。
ところでつくしって食べられるって知っていますか?
ご存知の方は多いと思いますが、では、つくしはどうやって処理してどうやって調理するのか?なんだかよくわからない方も多いと思います。
ハウス栽培などされないつくしは、スーパーなどに出回ることはほとんど無く、お散歩の時の原っぱや山歩きなどで収穫することが多い山菜です。
一方でつくしにはなにやら毒性もあるとか。
春の限られた時期だけ食べられるつくし。今回はつくしの食べ方について色々と調べてみました。
さらに、合わせてつくしの栄養価や毒性についても調べましたので最後までじっくりとご覧になってくださいネ。
先ずはつくしの食べ方から見ていきましょう。
この記事でわかること
つくしのおすすめの食べ方をご紹介します
つくしの下処理の方法
つくしを採ったはいいけれど、「下処理の仕方って?煮ればいいの?塩でもむの?アクがあるのだろうけど、アク抜きってどうするの?」ってなりません?
でも安心!実は、
- つくしの下処理って簡単なんですよ。
ではご説明していきましょう。
(収穫した当日か、遅くても翌日までには下処理を済ませましょう)
- 袴(はかま)を取り除く。袴は葉っぱで、硬いからです。
- 硬くて食べられないような、開いた穂も取り除き水で洗う。
- 沸騰したお湯に入れ、再沸騰したら15秒くらいで水にあげる。
- 水にさらす。3回ほど水を換える。
- 水を切る。
これだけです。これで下処理完了。重層やら塩もみやらは必要ありません。
★ただ、袴をとる時は手が真っ黒になるので、気になる方はビニール手袋をした方がいいですヨ(^^)
<ここがポイント>
下処理が済んだつくしは、冷蔵庫で3日程もちます。大量に取れた時は、小分けにして冷凍しておくと良いですよ。使いたい時にさっと使えます。
では、下処理がすんだつくしを調理してみましょう。
つくしのおすすめメニュー3選
今回は我が家で人気の次の3種類の料理をご紹介しますね。
- つくしの佃煮
- つくしの卵とじ
- つくしの天ぷら
では順番にご紹介しましょう。
つくしの佃煮
つくしの料理の定番といえば佃煮ですね。
-
【材料】
- つくし(適量)両手で持てるくらい
- 砂糖(大2)・みりん、醤油、だしの素(大1)
- 水100ccくらい
-
【作り方】
- 水とだしの素を火にかける
- 沸騰したら下処理をしたつくしを入れる
- 調味料を全部入れる
- 5分位、弱火で煮たらできあがり
※味見をしてみて、味が薄かったらみりんや砂糖を少し足すといいですよ。
いかがですか?下処理さえしていれば、定番の佃煮も簡単に作れますね。
つくしの卵とじ
多めに作ったつくしの佃煮を使って、簡単に調理できます。
-
【材料】
- つくしの佃煮 適量
- 卵 1~2個
- 【作り方】
- つくしの佃煮をつくります。
- 佃煮ができたら、そのお鍋にとき卵を流し入れ、ふわっと固まったらできあがり。
我が家では、つくしの佃煮を多めに作って冷蔵庫に入れておき、翌日に卵でとじてお弁当に入れたりします。甘辛い佃煮と卵がよく合っていて美味しいですよ。
つくしの天ぷら
春の山菜料理と言えば天ぷら!
天ぷらに使うつくしは、下処理は必要ありません。袴をとって、よーく水にさらしてから使いましょう。
気になる方はさっと湯がいて水にさらしてください。
-
【材料】
- つくし 他 山菜などあれば
- 天ぷら粉・水
- 塩
※すべて適量で大丈夫です。
- 【作り方】
- 天ぷら粉と水を混ぜる(塩をひとつまみ入れると美味しいです)
- つくしなどの山菜に天ぷら粉を着けて、170~180℃でさっと揚げる
※食べる時に塩気が足りなかったら、少し塩を振って食べると良いですよ。お好みでめんつゆで食べてもサイコー!
いかがですか、他にもおひたしや茶わん蒸しなど調理法は色々ありますが、つくしがあると「春」という感じになりますね。
ところで、こんなに手軽に食べられるつくしですが、毒性もあるってご存知でしょうか?
次はそんな話題です。
つくしには毒性もあるってほんと?
なんとなく気になっている方もいるかと思いますが、つくしの毒性について。冒頭でも書きましたが確かに、
- つくしには「アルカロイド」という植物毒
があります。
では、このアルカロイドにはどんな毒性があるのかご説明しましょう。
知っている方もいらっしゃるかもしれませんが、医療の現場では薬にも使われている成分です。
このアルカロイド、多量に摂取すると「麻痺や幻覚」を引き起こすと言われています。
でも「多量に」摂取しないなら大丈夫です。
多量って何グラムかなど、具体的な数字までは調べきれませんでしたが、つくしに含まれる毒素はほんのわずか。
普段調理に使うくらいの量を食べても、この毒素で幻覚が起きたりするようなことはないので、安心してください。
つくしにはアルカロイドの他にも、無機ケイ素やチアシナーゼなども含まれていますが、いずれも微量ですので気にすることはないです。
ちなみにチアシナーゼはわらびやぜんまいにも含まれています。
毒素は気にするほどではないと知って安心できましたね。それでは今度は逆に栄養素の方を確認しておきましょう。
つくしの栄養素を知ろう
つくしにはどんな栄養素があるのでしょうか。
実は、つくしは栄養豊富な植物で、アンチエイジング効果が期待できる抗酸化性分である「ビタミンC」や「カロテン」「ビタミンE」などを多く含みます。
特にカロテンの量は、100gあたり1200㎍(マイクログラム)。
これは、ブロッコリーやオクラより多く、ビタミンEについては春野菜の中では断トツの含有量を誇ります。
ちなみに、つくしは1本約2g。カロリーは1キロカロリーらしいですよ。ヘルシーですね。
(参考元⇒カロリーSlim )
以上ここまでつくしのおいしい食べ方から毒性、栄養素についてご紹介してきました。
そんなつくしってそもそもどういうものなのか?そこがちょこっと気になったので、サクサクっと調べてみました。
そもそもつくしって?採り方のコツも知っとこう!
先ずはつくしの構造などについてご説明します。
つくしってどんなものなの?
つくしは漢字で書くと「土筆」。土の筆と書きます。読んで字のごとく土から顔を出したつくしはまるで筆のようだからですね。
つくしとは、スギナの胞子のことで、草原や田畑のあぜなどによく生えています。
1本の茎のてっぺんに、胞子を含んだ穂があり、根本まで幾つかの節(ふし)があるんです。そして節は「袴(はかま)」と呼ばれる葉で包まれているんですね。
3月頃から九州で顔を出し、4月には本州、5月初旬には東北地方で見られるようになります。その頃が旬です。
つくしの採り方のコツは?
そして先程も述べましたが、つくしはハウス栽培されていないので、自然で採れる物だけです。
つくしを採る時は、穂がしっかりと固く締まっていて、袴の間隔が短いものを選びましょう。
穂が開いて、緑色がなくなっているものは胞子が無くなっていて枯れる前なので、固くてあまり美味しくないんですよね。
では最後に今回の記事をまとめておきましょう。
まとめ
春の訪れを教えてくれる「つくし」。
きちんとした下処理や料理法さえ知っていれば、簡単に美味しく食べられる食材ですね。
- 下処理は袴を取ってさっと茹で、あとは水にさらすだけ。
- 佃煮や卵とじ、おひたしなど、下処理をしておけばすぐにできる。天ぷらは下処理いらず。
- つくしには毒素があるけど、微量なので気にしなくても大丈夫。
- つくしは意外と栄養価が高い!アンチエイジング効果も。
- つくしを採る時は、穂がしっかりと固く締まっていて、袴(はかま)の間隔が短いものを選ぶ。
春につくしを見かけたら、ちょっと摘んで、ぱぱっと茹でて、いろんな料理を作ってみませんか。
自然の恵みを感じられる素晴らしい食材だと思います。
今回は以上となります。最後までご覧いただき、ありがとうございました。