こんにちは、Isajiです。
掛け軸のある風景って、なんとなく落ち着くんですよねぇ。
我が家にも床の間に掛け軸が掛かっています。
ですが先日、その数え方を知らないことに気付いたんですよ。
まぁ、ウチには1本しかないので、数える必要がなかったから、これまで気にしていなかったんですけどね (^-^;
あっ!
今「本」を使ったのですが、これってそもそも正しいのでしょうか?
そんな疑問を解決したくて、今回は掛け軸の数え方の単位についていろいろと調べてみましたよ。
掛け軸を取り扱う業者さんに、直接確認した情報もあります。
さらに合わせて、絵画を数える時の単位も調べました。
それでは早速見ていきましょうね。
この記事でわかること
掛け軸の数え方を解説します
掛け軸の数え方の単位はこの5つ
最初に、数え方の単位をご紹介しますね。
単位は
「幅」「軸」「本」「点」「対」
以上の5つあります!
今回調べていて驚いたのはココでした。
って思いましたね。
そこのところも踏まえつつ、それぞれについて見て行きましょう。
〇幅
基本的には
幅(ふく/ぷく) ←コレを使います
ただしこれは、上の画像のように壁に掛かっている状態の時の数え方。
ちょっと具体的に数えてみましょう。
- 一幅→いっぷく
- 二幅→にふく
- 三幅→さんぷく
- 四幅→よんぷく
- 五幅→ごふく
- 六幅→ろっぷく
- 七幅→ななふく
- 八幅→はっぷく
- 九幅→きゅうふく
- 十幅→じゅっぷく
とまぁ、こんな感じですね。
なぜこんな単位なのかがちょっと気になったので、そこのところも調べてみました。
直接の理由はわからなかったのですが、「幅」という字の意味を調べると、
- 「巾」=布切れ
- 「畐」=神に捧げる酒だる
という意味がありました。
このことから「幅」には「立派な財産」という意味があるんですね。
掛け軸は貴重なものであることから、この単位が使われるようになったのではないでしょうか。
〇軸
これは、上の画像のように掛け軸が、軸に巻かれた状態の時に使います。
中心に軸棒が通っているからですね。
ちなみに写真は、職場の休憩室に掛かっていたものを巻いたものです (^^)/
〇本
これも「軸」と同様で、巻かれた状態の時の数え方です。
あとは、掛け軸を扱う業者さんの間では、「本」を使うことが多いようですよ。
「〇〇先生の掛け軸を3本注文します。」
みたいに使います。
〇点
この単位は、掛け軸を作品として扱う時に使います。
「このイベントでは、およそ50点の掛け軸が展示されています」
って感じですね。
また、業者さんがお客さんに対して丁寧な言い方をする時にも使ったりします。
「ご注文はこちらの3点でよろしいでしょうか?」
といった具合です。
〇対
これは複数の掛け軸がセットになっている場合に使うんですね。
例えばこんな感じ↓
- 二幅セット→二幅対(「鶴」と「亀」を描いたもの等)
- 三幅セット→三幅対(真ん中が鶴亀で、左右に松竹梅を描いたもの等)
- 十二幅セット→十二幅対(干支十二種描き分けた作品等)
ここでちょっと疑問が!
早速調べてみましたよ。
最多で何対まであるの?
ちょっとこちら↓をご覧ください。掛け軸屋さんの解説動画です。
このように、世の中には「三十幅対」や「五十幅対」なんていう仏画もあるんですね。
動画でも触れられていますが、さすがに一般の床の間には掛けられないですよね。
ちょっと見てみたいと思って、ネットで探しましたが見つかりませんでした・・・(^-^;
お店で注文などをする時の数え方は?
では、実際にお店で注文する時は、どの単位を使えば良いんでしょうね?
先ほど見てもらった動画中でも触れられていますが、一般的には「幅」を使います。
「〇〇の種類の掛け軸を三幅注文します」
みたいな言い方ですね。
もし機会があれば使ってみてくださいね。
ここまで、掛け軸の数え方について説明してきましたが、どうして1つに統一されてこなかったのでしょうか?
次に、そのことについて書いていきますね。
どうして数え方を1つにしないの?
掛け軸の専門業者さんに、メールで問い合わせてみました。
回答の要点は次の通りです。
それぞれの立場で、取引場面にふさわしい表現を選んでいるので、統一する必要がなかったのでしょう。
なるほど!
扱う場面や人が違うと、その場その場でふさわしい単位が使われるというのは納得です。
また、今回掛け軸の数え方を調べてみて気付いたのですが、掛け軸は「掛けている状態」と「巻いている状態」がありますよね。
ですから、その場の状態によっても数え方が変化してきたのかもしれないですね。
それでは次に、掛け軸の掛け方を確認しておきましょう。
掛け軸の掛け方を動画で見てみよう
先ずは下の動画をご覧ください。
初めてだと、何やら難しそうですね・・・。
ってことで手順を書き出してみましたよ。
- 矢筈を掛緒に掛け、自在に持っていく
- 自在に掛緒を掛け、矢筈を外す
- 掛け軸をゆっくりと下ろしていく
時折、骨董品鑑定番組などで掛け軸を掛けるシーンが出てきますが、今度見かけたら、「矢筈」や「掛緒」、「自在」などをしっかりと確認したいと思います。
ところで、掛け軸と似たもので「絵画」が有りますが、これを数える単位ってあるのでしょうか?
こちらもちょっと気になったので、早速調べてみましたよ。
絵画の数え方は?
絵画も複数の数え方がありました。こんな感じ↓
- 日本画・・・「枚」「幅(掛け軸として飾る場合)」
- 洋画・・・「架」
- 展示品・・・「点」
「架」は「橋を架ける」などと使われるので、「海外との架け橋」的な意味で、日本画と区別して使っているのかもしれないですね。
それでは最後に、今回のまとめをご覧ください。
まとめ
掛け軸の数え方の単位がまさか5種類もあるとは、知りませんでした。
「本」ってかぞえるのかなぁ?
くらいにしか思っていなかったので、驚きでしたね。
それでは要点をまとめておきましょう。
- 掛け軸の数え方の単位は「〇幅」「〇軸」「〇本」「〇点」「〇対」の5種類
- 掛け軸を掛ける時は、矢筈を掛緒に掛け、自在に掛けてから掛け軸をゆっくりと下ろしていく
- 絵画の数え方は「枚」「幅」「架」「点」の4種類
いつか展示会で掛け軸をじっくりと見てみたくなりました (^^♪
今回は以上です。最後までご覧いただき、ありがとうございました。