いきなりクイズです。ハイジャックの語源は次の内どれでしょうか?
- 上空での乗っ取り事件
- 「ハーイ!ジャック!」
- 高額な被害金額となるから
- 最初に航空機乗っ取り事件を起こした犯人の名前
テレビをぼ~っと観ていたら「ハイジャック」の語源についてやっていました。語源や由来マニアの私はそこで思わず身を乗り出して見入ってしまいましたw
普段、ニュース等で聞くことの有る「ハイジャック」。その語源や由来についてはなかなか考えないですよね。そこで今回はハイジャックという言葉についてじっくりと調べてみました。
ハイジャックの語源や由来、飛行機以外の乗っ取り事件は何と呼ぶのか、更におまけ情報として、おすすめのハイジャック英語とその製作秘話をお伝えしますよ。
では、早速ハイジャックの語源から御覧下さい。
この記事でわかること
ハイジャックの語源は人名?由来は酒強盗?
ハイジャックの「ジャック」ですが、これっていったい何?先ずはここから謎解き開始です!
「ジャック」は人名だった!
ジャックって何のことだろう?って、考えた事も無いですよね。人名かなぁ?って感じはしますけど。
調べてみると、ジャックは次章で紹介する、ハイジャックの由来となる事件が頻発した頃のアメリカで、最も一般的な名前だったんです。
私は、最初に航空機の乗っ取り事件を起こした犯人の名前かなぁ、って思ってました^^;
ジャックの謎が解けた所で、次にハイジャックの由来を見て行きます。
酒強盗が由来だった!
ハイジャックの由来を知るにはアメリカの歴史を知る必要があります。アメリカには「禁酒法」という法律が有りました。
アメリカで1920年に制定された、酒類の製造、販売、輸送を禁じた法律。
1933年に廃止。
1920年代のアメリカでは、上記法律に反して密造酒を輸送するトラックを襲撃して、積み荷を強奪するという事件が頻発していたんですね。
この時に強盗がトラックの運転手に、手を挙げながら 「High Jack!(ハーイ ジャック!)」と声をかけてトラックを停めたのがハイジャックの由来なんです。ってことで、冒頭のクイズの答えは2番; 「ハーイ!ジャック!」でした。分かりましたか?
今まで「ハイ=high(高い)」だと思っていた人、多いのではないでしょうか?
ここまででハイジャックの語源と由来が判明しました。でも、ハイジャックってそもそもアメリカでも通じるのでしょうか?次はココを調べてみました。
ハイジャックって英語で何て言うの?
- ハイジャック=hijacking
- ハイジャックする= hijack
- ハイジャック犯=hijacker
基本的には英語でも「hijack」と言います。英語の文例を1つ見ておきましょう。
There are several devices in use to prevent hijacking.
ところで、飛行機が乗っ取られたら「ハイジャック」ですよぇ。では、船が乗っ取られたら何と言うのでしょう?今度は飛行機以外の乗っ取り事件について見ていこうと思います。
船は「シージャック」?
答えは、乗っ取る物や場所には関係無く、全て「ハイジャック」なんです。日本ではシージャック、バスジャック、カージャック、電波ジャク等色んな言い方をしますが、どれもハイジャックなんですよ。
恐らく「ハイ=high(高い)」「ジャック=強奪」と間違えられていたんですね。だからハイの部分を強奪される物や場所に合わせて変えていた様です。
Hijackを辞書で調べると、
と記載されています。つまり、ハイジャック自体に「奪う」という意味が有ります。
これは知らなかったなぁ、なるほどねぇw
因みにですね、バスを乗っ取る場合、英語では「Hijack the bus」と言うみたいですよ。乗っ取られたり強奪される物を色々変えるだけで、ハイジャックはそのまま使うんですよね。
では、最後におまけ情報としてですね、日本初の航空機ハイジャック事件と航空機ハイジャックの映画を紹介しましょう。
「ハイジャック」おまけ情報
日本初のハイジャック事件は?
よど号ハイジャック事件 1970年
日本で最初に起きた、航空機ハイジャック事件として有名ですよね。過去を振り返るテレビ番組等でも度々紹介されています。
赤軍派を名乗る9人の犯人グループによって、日本航空351便がハイジャックされました。犯人グループの目的は北朝鮮への亡命ですね。何故北朝鮮なのかはさっぱり理解出来ません^^;
尚、「よど号」とはハイジャックされた航空機の愛称らしいですね。当時日本航空では、所有機一つ一つに川の名前の愛称を付けていました。(「よど=淀川」が由来)。
また、この事件を教訓に、航空機の強取等の処罰に関する法律(通称;ハイジャック防止法)が制定されました。
最後にハイジャック映画の紹介です
ハイジャック映画「エアフォースワン」
この映画でアメリカ大統領専用機のことを「エアフォースワン」と言うんだって、初めて知りました。
1997年に公開されたアメリカ映画です。ハリソンフォードが大統領を演じています。
製作当時は大統領専用機ということで、取材許可が下りなかったらしいのですが、主役のハリソンフォードが、クリントン大統領(製作当時)と友人ということで、大統領の誕生日パーティーの席で直接、取材交渉をし、許可を得たということです。
ハリソンフォードに主役を頼んだのは、製作サイドのそうした意図も有ったのでしょうか?1度は観ておきたい映画だと思います。私は毎年1回は観る程大好きです。w