こんにちは、野球ファンのIsajiです。
高校野球って毎回すっごく盛り上がりますよね!特に夏は猛暑の中、プレーする選手も応援団もすごいですよね。
観ている方が体を心配してしまうくらいです。
ところで、日本人ってどうしてこんなにも高校野球に夢中になるのか、いつも気になっていました。
そこで今回は、高校野球人気の理由を具体的にトコトン掘り下げて調べてみました。
また合わせて、小中学生の野球離れが進んでいるっていう情報もキャッチしたので、その理由についても解説していきます。
最後までじっくりとご覧ください。
では最初に、高校野球人気の理由から一緒に見ていきましょう。
この記事でわかること
高校野球が人気の理由はこの3つ!
高校野球ってホント夏も春も大人気ですよね。その理由を私なりに3つにまとめてみました。
それは、
- メディアとの結びつき
- 商業化していない
- トーナメント制による真剣勝負
以上の3つです。
ではそれぞれ確認していきましょう。
メディアとの結びつき
メディアとの結びつきとはどういうことかを、先ずは一覧表でご覧ください。
年 | できごと |
---|---|
1915年 | 夏の選手権スタート(朝日新聞社主催) |
1924年 | 春のセンバツスタート(毎日新聞社社主催) |
1928年 | 春のセンバツからNHKラジオ放送スタート |
1954年 | 春のセンバツからNHKテレビ放送スタート |
表からも分かるように、高校野球を歴史的な流れからみると人気の理由の一つが見えてきそうです。
高校野球は現在、夏は朝日新聞、春は毎日新聞がそれぞれ日本高等学校野球連盟(高野連)と共催しています。
しかしはじまりは夏の選手権からでした。現在の阪急電鉄は高校野球の資金要請を両社にもちかけたのですが、毎日新聞は当時、高校テニス大会の主催で成功していて、断ったんですね。
一方、毎日新聞と売り上げ部数を競っていた朝日新聞は高校テニス大会に対して、高校野球大会で対抗しようと、共催を引き受けたんです。
そしてこれが大人気となり、毎日新聞も9年遅れて大会を共催することになったわけですね。
先ずはこうした、当時のメディアの中心だった2大新聞社が競って開催し、盛り上げていったことで、高校野球が国民的人気のスポーツへ成長する土台を築いていったってことなんです。
毎日新聞は9年して、朝日新聞の成功に焦ったんでしょうね。で、夏ではなくて春、しかも同じ形式じゃなくて、「選抜」ってとこが競争心を感じますね。プライドでしょうか。^^
その後、1925年に日本ではじめてのラジオ放送(NHK)がはじまると、新しいメディアは既に人気のある放送対象を求めて、高校野球に飛びつきます。
こうして新聞からラジオ放送へとメディアが広がり、ますます人気に火が付きます。
やはり視聴率を稼ぐことは当時のラジオ放送でも重要な課題だったと思います。
そして、1953年にNHKがテレビ放送をはじめると、早くもその翌年から高校野球の放送がはじまります。
これは、ラジオ放送で既に成功していたために、テレビ放送はさらに人気が出ると予想したんでしょうね。
これが見事に当たって新聞、ラジオ、テレビというメディアの力によって高校野球の人気は高まっていきました。
しかも、あまりの人気で新聞、ラジオ、テレビの情報だけではファンは満足できなくなり、そのニーズに答えるように、次々とマニアックな専門雑誌が刊行されていきました。
つまり、高校野球は他のアマチュアスポーツと違い、メディアと大きく結びつくことで、人気を獲得していったってことが言えるようです。
メディアって本当に我々の生活に大きな影響を与えているんですね。影響され過ぎないようにする必要もあるかも知れませんね。^^
以上が、歴史的な側面からみた高校野球の人気の理由になります。
つづいて運営面からみてみましょう。
商業化していない
「高校野球は商業化していない」ってどういうことかと言いますと、
- 高校野球は教育の一環で行われている
ってことです。
どうして高校野球人気の理由になるのかと言うと、
↓
商業性を排除
↓
高校生らしいハツラツとしたプレーを指導
↓
驚きと感動を与える
ということなんですよね。もう少し詳しく紐解いていきますね。
高校野球は、健康的な心身を鍛えるための教育の一環として行なうのであり、特定企業の利益になってはならない。
そのため、商業性は完全に排除する。さらに、選手には元気ハツラツとしたプレーを徹底させる。
これらの結果、観ているファンが驚き感動し、心を揺さぶられるプレーが繰り広げられて、人気が続いているんですよね。
ちなみに、商業性を排除するために次のようなことが、高校野球では徹底されています。
- 選手や監督に金が支払われない。
- 審判はボランティア。
- 甲子園球場の使用料や放映権料は無料。
- 観戦料金は格安。
- 企業の宣伝になるのを防ぐため、ブランドロゴの入ったユニフォーム等の着用は禁止。
この中で私がびっくりしたのは、「甲子園球場の使用料無料」と「放映権料無料」の2つですね。
まさか球場が無料で使われているとは知りませんでしたし、NHKも放送権料を支払っていなかったとはびっくりです!
お金の動きを極力抑えることが徹底されているようです。
そして、高校生らしいプレーについては、高野連は主に次のように指導しています。
- ユニフォームやバット、アンダーソックスや手袋などの道具の色を細かく規定。
- グラウンドにはダッシュで出てダッシュでベンチに戻る。
道具からはハデさを排除し、攻守交替は全力で機敏に動くってことだと思いますが、これによって観る人は、野球に熱心に取り組む高校生の姿に感動すろのではないでしょうか。
このように、高校野球から商業性を徹底的に取り除くことで、純粋に野球に取り組む元気な高校野球のイメージを演出してきたんですよね。
そこにファンが感動し、元気や勇気をもらえる。だから高校野球はいつまでも人気なのではないでしょうか。
次はプロ野球と比べることでみえてきた、高校野球人気の理由について触れていきましょう。
トーナメント制による真剣勝負
高校野球はトーナメント制です。つまり、
- 勝ち抜き戦だから真剣勝負が観られる
ってことですね。
負けたら終わりの一発勝負ってやってみると、メチャメチャ緊張するんですよ。必死になりますし。
「ここで打たなければ」とか「今打球が飛んできたら絶対にエラーできない」とかって考えてしまいます。
そこにドラマが生まれると思うんですよね。
これがプロ野球だったら、リーグ戦です。つまり、シーズンを通して最終的に1位になれば良いですから、戦い方が変わってきます。
「今日は負け試合だからピッチャーを温存して、次の試合に備えよう」とか「ここで三振しても、明日ホームラン打てば良い。よし、思い切って振ってやる」って思えるんじゃないでしょうか。
自分ならそう考えて、トーナメントよりは開き直れますね^^v
高校野球はプロ野球と違って、精神面も技術面も発展途上であるにも関わらず、トーナメント制という、緊張を極限まで強いられる形式であるってことが、数々のドラマを生み出す要因なのではないかと思うんですよね。
そこにファンは魅了され、感動し応援したくなるんでしょうね。
ちなみにプロ野球でも、WBCの決勝はトーナメントですから、普段のペナントレースの何十倍も試合が白熱する気がします。
以上が、私の調べた結果と経験から導き出した、「高校野球人気の理由」になります。
ところで、高校野球は毎年大盛り上がりなのですが、一方で野球離れが進んでいるって知ってました?
次はこの辺りについて見ていきましょう。
野球離れが進んでいるって本当!?理由は?
高野連と朝日新聞社が、約4,000の高野連加盟校を対象に行う、5年に1度の「野球に関する実態調査(1993年開始)」があります。
2018年の調査によると、「野球の人気が他の競技を上回ると思うか」という質問に対する答えとして、「将来上回る」と「既に上回っている」を足すと約74%でした。
前回(2013年)の調査ではじめて「他の競技の人気が将来上回る、または既に上回っている」という回答が50%を超えたのですが、2018年はさらにその割合が増加したことになります。
こうして、野球離れが進んでいることが浮き彫りになったわけですが、実際にはとくに小中学生の野球離れが深刻のようなんです。
その理由は主に次の4つが言われています。
- 場所がない
- 親の負担が大きい
- 高圧的な指導
- 国内統一組織がない
では、これら3つの理由を一つ一つみていきましょう。
場所がない
野球をやるには当然ながら広い場所が必要ですよね。しかし、実際にはそのような広場や公園が少なくなってきているんですよね。
私の住む街は田舎なので、子供の頃は空き地が多かったのですが、それでも最近は住宅が立ち並び、野球どころかキャッチボールをする子供も見かけなくなりました。
しかも、テレビゲームの普及で実際に外で野球をしなくても、テレビ画面で疑似体験できてしまう時代ですから、なおさら野球をやろうって子供は減っているのかも知れませんね。
親の負担が大きい
これはさらに2つの理由に分けられます。
道具費用の負担
野球はバット、ボール、グローブ、ヘルメット、キャッチャーの場合はプロテクターと道具にお金がかかります。
私も野球少年時代、普通のグローブにキャッチャーミット、ファーストミット、スパイクに金属バットと買ってもらっていましたが、今、改めて値段を見るとぞっとします。^^;
グローブだけでもだいたい2万円~5万円くらいするみたいですね
両親には今さらですが、大感謝ですよ。^^;
時間的負担
これは私の子供のころもありましたが、子供をリトルリーグや少年野球チームに入れると、試合の度に親が送迎をしたり、お茶当番をしたりと、結構な負担になるってとこが嫌われる理由なんですね。
核家族化が進んで親も忙しい時代、子供に時間をなかなかかけられないってことなのでしょうか。
昔はおじいちゃんが孫の送迎とかしていたような気がしますね。
以上は、少年野球に限らずサッカーの場合も同じだと思いますが、次の2つは野球独特の問題みたいです。
高圧的な指導
これは少年サッカーチームの指導者と比較すると分かりやすいと思います。
- サッカーチームの指導者・・・JFA主催の指導者養成講習会修了者が指導
- 野球チームの指導・・・サッカーのような資格はない
そういえばこの記事を書いていて、JFA(日本サッカー協会)指導者養成講習会修了者で、少年サッカーチームの指導をしている職場の同僚がいることを思い出しました。
男性看護師ですが、医学知識もあるのでチームの子供の親さんたちからも大変信頼されています。
こうした資格を持った指導者は指導方法も学んでいるので、親としても安心して子供を預けられるんですよね。
一方野球の場合はというと、私の子供の頃もそうでしたが野球経験者の親が、経験者ってだけで、指導にあたっていることが多いんです。
サッカーのような全国組織が運営するライセンスもありません。
ですから、指導方法も自己流となり、中には高圧的な指導をしてしまうこともあるそうです。指導する方は一生懸命なのでしょが。
国内統一組織がない
指導者を育てる環境がないこととつながっていますが、野球には全体を統率する統一組織が存在しないことが一番大きな問題なんですね。
高野連が高体連(全国高等学校体育連盟)に加盟せず、他の部活との間に壁があることも大きな問題となっているみたいですよ。
野球界全体(プロもアマも)が一つになって、子供たちが野球に夢中になるような取り組みをしていかないと、いずれは高校野球のプレーヤーが不足する事態にもなりかねません。
では、最後に今回の内容を振りかえっておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
高校野球人気の理由はいろいろあるようですが、ファンが多い一方で野球人口は減っているという事実にはビックリしました。
野球部はあるけど部員が足りず、大会に出られない高校もあると聞きます。私が子供の頃には考えられないことでした。
高校野球人気がいつまでも続くよう、野球界の改革に期待したいですね。
- 高校野球の人気の理由は次の3つ。
①メディアとの結びつき
②商業化していない
➂トーナメント制による真剣勝負 - 野球離れが進んでいる理由は次の4つ
①場所がない
②親の負担が大きい
➂高圧的な指導
④国内統一組織がない
これからも高校野球をしっかりと応援していきたいと思います。
今回は以上となります。最後までご覧いただき、ありがとうございました。