私は歴史が大好きで時代劇も実在の人物を取り上げた作品が特に大好きなのですが、時折ふと「〇〇の地名の由来って何だろう?」と思い調べることが有ります。
昔、その場所はどんな風景が広がっていたのかなあ。そこでの当時の人々の生活ってどんなだったんだろう。
そう考えるとリサーチせずにはいられなくなるんですよね。^^
今回はたまたまテレビを観ていて耳にした「御茶ノ水」について調べてみました。
では早速由来について見て行きましょう。
この記事でわかること
御茶ノ水の地名の由来とは
さてさて、まずは結論から書きますね!御茶ノ水はどういった由来でその名前が付けられたかと言いますと…
・徳川秀忠(徳川2代将軍)にお茶をたてる為の水が献上された地である
これが大元だったと言われています。ちょっとばかり詳しく紐解いてみましょう。
かつてこの場所にあった高林寺に鷹狩りの帰りに立ち寄った2代将軍秀忠公に、お寺の住職が境内の湧水を使い、お茶をたてました。その際、使われている湧水がお茶に非常に向いていると大いに喜んだ秀忠公。
住職はそれから毎日の様にこの水を江戸城へと献上する様になり、結果、このお寺は「お茶の水高林寺」と呼ばれる様になりました。
その後、周辺地域が自然と御茶ノ水と呼ばれる様になったのです。
JR御茶ノ水駅前の交番の隣に、このエピソードが記された石碑がありますので、御茶ノ水に立ち寄った際はぜひ見てみてくださいね。
なお、現在はこの近辺はビルが立ち並ぶ都会的雰囲気を持っていますが、かつては神田山、また渓谷の景勝で名を知られていました。
歌川広重の残した風景画を観ると、当時の雰囲気を今でも感じ取ることが出来ます。
この時代にタイムスリップしてみたいですねえ~^^
ちなみに、私は今回久しぶりに御茶ノ水の名前に目が行くまでは、なぜか徳川家康由来のものだと勘違いしていました(笑)
茗渓という別名も有った
現在の東京都文京区お茶ノ水付近を流れる神田川の風流な呼び方として「茗渓」という別名が有り、御茶ノ水地域も茗渓と呼ばれていました。
御茶ノ水という住所は存在しない?
「御茶ノ水」というのは住所ではない、というのは御存知でしたか?
実は「御茶ノ水」とは東京都文京区湯島から千代田区神田までの一帯を現す地名、つまり通称なんですね。
更に、お気気付きの方も多いでしょうが「御茶ノ水」と書いたり「御茶の水」だったりしますよね。
実はこれ、地名か駅名かの違いなんですよ。御存知でした?今度御茶ノ水駅に行く機会が有ったら是非確認してみて下さいネ。
お茶ノ水ってどんなところ?江戸時代以降の歴史を紐解いてみよう!
大名屋敷地から学生街へ
今回調べてみて新たな発見が有りました。
御茶ノ水周辺には以下の様な大学が多く立ち並んでいるんです。
明治大学、東京医科歯科大学、順天堂大学、お茶の水女子大学、日本大学等
また、専門学校、予備校が集中する日本最大の学生街となっているんですね。
何故多くの学校が集中したのかと言うと、この辺りは江戸時代は大名屋敷が多く立ち並ぶ屋敷地だったんですね。
従って広大な土地が手に入り易かった訳ですね。
弘文館から学生街へ
広大な大名屋敷跡地だから大学を建て易かったのは納得ですが、では何故大学だったんでしょうか?
江戸時代に、この地で林羅山が儒学の塾として弘文館を開いたことがそもそもの始まりの様です。
その後、徳川幕府が旗本の子弟や藩士らを学ばせる「昌平坂学問所に発展させました。
更に明治になると、筑波大学の前進である東京師範学校とお茶ノ水女子大学の前身である東京女子師範学校がこの地に建てられたんです。
以来、御茶ノ水地区とその周辺には多くの大学や予備校が建てられていったんですね。
他にもある!徳川家由来の地名たち
- 銭取(静岡県浜松市)
三方ヶ原の戦いで敗走する徳川家康公が食い逃げした小豆餅の代金をこの地で支払ったという由来がある。 - 駿河台(東京都千代田区神田)
徳川家康公没後、家康公付きだった直参旗本達(駿河衆)が住んでいたのが由来 - 半蔵門(千代田区麹町1丁目)
徳川家家臣の服部半蔵の部下が守った門であることが由来。
半蔵門の由来についてはこちらを御覧下さい↓
半蔵門の由来は象?地名に残された江戸の歴史とはっ! - 「御茶ノ水」の由来はこの地に有った高林寺の水が徳川家の御茶をたてる水として献上されていたから
- 御茶ノ水が日本国内最大の学生街なのは江戸時代、御茶ノ水地区に多くの大名屋敷が有り、広大な跡地を利用したから。
- 御茶ノ水地区に大学が集まったのは元々この地に昌平坂学問所が有ったから。
- 徳川家由来の地名は他にもまだまだ有る
まとめ
御茶ノ水の地名を調べていたら家康公が食い逃げをした事やどうして静岡の地名である「駿河」の名前が東京に残っているのか等新たな発見も有りましたね。
最後に今回分かったことをまとめてみましょう。
地名の由来って歴史そのものなので本当に調べていても飽きないですよね。今回も時間を忘れて没頭してしまいました^^;
以上、最後まで御覧頂き有難う御座いました。