こんにちは、Isajiです。
実は私、いろいろな言葉や慣用句の意味や語源を調べるのが大好きなんですよ。
意外な歴史に出くわすこともあって、結構楽しい(^^♪
今回は、暇つぶしで見ていた下のツイートがすっごく気になりました。
「大丈夫だろうとたかをくくっていたら」の「たかをくくる」の部分を今まで「鷹をくくる」だと思い、なんで鷹をぐるぐる巻きにしてるんだとか漠然と思っていたわけだが、実際は「高を括る」と書くそうな。
高とは売上高・残高等の高で、安易に結果を纏める・結論を出すという意味だった— セクシー (@himmelszentrum) May 10, 2015
確かに言葉は使うけど、実際に書いたことはなかったんですよね。その前に、そもそも正確な意味もわかってないし・・・。
そこで今回は「たかをくくる」の意味や語源を納得いくまでトコトン調べてみましたよ。
さらに合わせて、例文や類義語・対義語、そして外国語での言い方についてもご紹介していきますね。
それでは早速ご覧ください。
この記事でわかること
「たかをくくる」の意味とは?
「たかをくくる」の意味は、
相手の実力や物事の程度を実際よりも低く見積もること。
例えば誰かと試合をする時や、何かの試験を受ける時などに、その程度を甘く見積もることを言う言葉ですね。
などと、正確な分析もせずに相手や物事の状態を予測してしまい、実際には予想を超えていた場合などによく使われます。
通常は、予想とは逆の結果になる場合に使われる言葉ですよね。
以上が「たかをくくる」の意味です。
意味が確認できたら今度はその語源、気になりませんか?
そこで次に「たかをくくる」の語源や、漢字でどう書くのかについて見てみましょう。
「たかをくくる」の語源は?
今回調べてみると、下のような2つの説が見付かりました。
- 高を括る
- 鷹を括る
それではそれぞれ確認していきますね。
「高を括る」説
漢字で書くと「高を括る」と書きます。それぞれの意味は次の通り。
- 「高」・・・石高
- 括る・・・予想する、見積もる
戦国時代の戦の際、相手の兵力を予測するのに石高(こくだか)= 米の生産量を参考にしていました。
米の生産量がわかれば、動員される兵士の数が推測できるからです。
つまり、「高を括る」とは「敵国の兵力を予測する」という意味ですね。
しかし、秀吉が太閤検地を始める以前は、相手の石高を正確に測ることは困難だったことでしょう。
相手の兵力を低く見積もって油断し、戦に負けることもありました。
そこから、相手の実力や物事の本質を低く見積もって失敗した時に使われる言葉になっていきました。
ですが、ここでちょっと疑問が湧いてきました。
「たか」が「石高」のことであるならば「石高を括る」という言い方で今に伝えられていたのではないか?
なぜかと言うと、「高」は米の量だけではなくて、いろいろな物の数量を推し量る意味があるんですよね。
そこで、
って思ったんです。
で、更に調べてみるとありました!別の説が。
それを次にご紹介しましょう。
「鷹を括る」説
この説の「たか」は漢字で「鷹」と書きます。
直接の意味は、
鷹を紐で括っておく
という意味。
江戸時代に行われていた「鷹狩」が語源だとする説ですね。
狩場に着いているのに、まだ獲物は現れまいと根拠のない思い込みをして、鷹を括りつけたままにしていた。
すると不意に獲物が現れ、みすみす取り逃がしてしまうことからきているとする説です。
以上、2つの説をお伝えしてきました。
有力な説は「高を括る」のようです。
しかし、個人的には「括る」= 「縛り付ける」という意味の方がしっくりくるんですよね。
ということで、私は「鷹を括る」説に1票を投じます (^^♪
意味と語源がわかったところで、次にその使い方を見てみたいと思います。
「たかをくくる」の例文を見てみよう
意味が、
相手の実力や物事の程度を実際よりも低く見積もること
なので、このことを踏まえて次のように使います。
- 相手チームは甲子園初出場だから楽勝だろうとたかをくくっていたら、思いのほか苦戦を強いられた。
- 〇〇大学は偏差値が低いから大丈夫だとたかをくくって勉強の手を抜いたら、不合格だった。
- 自分はコロナには感染しないだろうとたかをくくっていたら、PCR検査で陽性になってしまった。
以上、ぜひ参考にしてみてくださいね。
それでは次に、「たかをくくる」の類義語と対義語について調べてみたのでご紹介しましょう。
「たかをくくる」の類義語・対義語は?
先ずは類義語から。
類義語
- 尻に敷く・・・相手を軽く見て自由にふるまうこと
- 見くびる・・・軽く見る、過小評価する
- 物の数ではない・・・大した問題ではない、どうってことない
では続いて対義語を確認してみましょう。
対義語
「実際よりも高く評価する」という意味で、次のような言い方があります。
- 過大評価する・・・物事の本質を実際よりも高く評価すること
- 買いかぶる・・・人物を実際よりも高く評価すること
以上、チャンスがあればぜひ使ってみてください。
では続いて、外国語での表現方法についてお伝えします。
「たかをくくる」を外国語で言うと?
ここでは英語、韓国語、中国語での表現方法を見ておきましょう。
先ずは英語から。
英語表現
「たかをくくくる」を英語で表現すると、
- underrate=低く評価する
- make light=軽くする(軽んじる)
以上、主に2つの言い方があります。
韓国語
「相手を見下す」「甘く見る」という意味で、
얃뽀다(ヤッポダ)
を使います。
中国語
中国語では主に、
- 小看(シィアォ カァン)=見くびる、見下す
- 看不起(カァン プゥー チィー)=軽く見る、軽視する
中国語は、字を見ると何となく理解できる気がしますね (^^)/
それでは最後に、今回の要点をおさらいしてみましょう。
まとめ
「たかをくくる」の意味はなんとなくわかっていましたが、その語源は全く知りませんでした。
いろいろと調べて、すごく勉強になりましたね。
「高」なのか「鷹」なのか、どちらの説を信じるかはあなた次第です (^^)/
ということで、要点をまとめてみますね。
- 「たかをくくる」の意味は「相手の実力や物事の程度を実際よりも低く見積もること」
- 「たかをくくる」の語源は「高を括る」と「鷹を括る」の2つの説がある
- 「たかをくくる」の類義語は「尻に敷く」「見くびる」「物の数ではない」など
- 「たかをくくる」の対義語は「過大評価する」「買いかぶる」など
- 「たかをくくる」を英語で言う場合は「Underrate」「make light」を使う
- 「たかをくくる」を韓国語で言うと「얃뽀다(ヤッポダ)」
- 「たかをくくる」を中国語では「小看(シィアォ カァン)」「看不起(カァン プゥー チィー)」と言う
今回の記事を書いていると、「高」を使った慣用句が他にもいくつかありましたので、別記事でまとめてみたいと思います。
今回は以上です。最後までご覧いただき、ありがとうございました。