こんにちは、Isajiです。
数え方についていろいろと調べているのですが、今回は下のツイートが気になったんですよ。
正しい日本語講座:テーマ【助数詞】箪笥の数え方『竿』⇒箪笥を運ぶ時、二人がかりで竿で吊ったから。ウサギの数え方『羽』仏教で獣の肉は禁止だが鳥はOK。「これは鳥だ」と、兎肉を食べていたから。電車の車両の数え方『両』車体は一つだが台車は2つある。台車が1ペア(二個)で一両だから。
— 高崎誠一 (@sunrise108max) May 31, 2012
箪笥は慣習的に「〇棹」で数えるのは知っていたのですが、その理由までは知らなかったんですよね。
そして、「棹」以外にも箪笥を数える単位があるのかすっごく気になっちゃいまして。
ということでこの記事では、箪笥の数え方の単位について詳しく解説します。
さらに合わせて、「〇棹」と数える歴史的な理由と「箪笥」という漢字の意味、そして引き出しの数え方についてもお伝えしますね。
それでは早速ご覧ください。
この記事でわかること
箪笥の数え方の単位はこの6つ
箪笥の数え方として、今回以下6つの単位を見付けました。
- 〇棹(さお)
- 〇台
- 〇本
- 〇点
- 〇組
- 〇重ね
それではそれぞれについて見てみましょう。
〇棹(さお)
箪笥は慣習的には、
〇棹 ← コレを使います。
楽天市場の表示を見るとこんな感じ↓です。
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ご覧のように「2棹セット」と書かれていますね。
なお、どうして「棹」が単位として使われるのかについては、この後の章で詳しくお伝えしますね。
「〇棹」と数える物は他にもありますよ↓。
今回は羊羹の数え方について詳しくまとめてみました。「棹」以外にも8種類の数え方があるんですよ!また、「棹」で数える理由や「羊羹」という漢字の語源についても解説しています。
〇台
最近は、
〇台← コレを単位として使うこともあります。
こんな感じ↓。
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「〇台」は一般的には車や機械などの大きなものを数える単位ですが、家具も大きいので「〇台」で数えるみたいですよ。
こんなものも「〇台」で数えます↓
この記事ではエレベーターの数え方の単位をご紹介します。調べてみるとちょっと意外なアレと同じ数え方をするってことがわかりましたよ。また、英語での数え方やエスカレーターの数え方についても解説しています。
〇本
家具店で、箪笥を商品として数える時は、
〇本← コレを用います。
〇点
同じく商品として数える場合に、
〇点← この単位も使われます。
〇組
最初の「〇棹」の章でご紹介した商品のように、ペアになっているものは、
〇組← コレが使われます。
〇重ね
重ねて使う箪笥の場合は、
〇重ね← この単位を使います。
下の画像のような箪笥ですね。
以上が箪笥の数え方です。
ところで、箪笥は慣習的に「〇棹」で数えてきたのですが、これっていったいなぜなのでしょうか?
そこがどうしても気になったので、早速調べてみました。
とっても興味深い事実がわかりましたので、この次の章でご紹介しますね。
「〇棹」と数えるのは火事が理由?
「棹」が使われるようになったのは1657年以降なんです。
当時は箪笥ではなく「長持(ながもち)」と呼ばれる衣装ケースが普及していました。
そしてこれには台座部分に木製の車輪が付けられていたんですね。
引っ越しや火事の時に、長持ごと運び出せて便利だったんです。
ところが1657年に起きた明暦の大火で、皆が一斉に長持を引いて逃げようとしたため、路地が大渋滞となり多くの人が亡くなったんですって。
そこで江戸幕府は車の付いた長持の製造を禁止することに。
その結果、下の画像のように棹通しの付いた箪笥が主流になりました。
左右の棹通しに棹を通して、担いで運ぶようにしたんですね。
昔の人ってすごいですね!
「棹」が単位として使われる由来は理解できました。
では「箪笥」という漢字にはそもそもどういう意味があるのでしょう?
そこで次に、「箪笥」という漢字の意味について解説しますね。
「箪笥」という漢字の意味を解説
2文字のそれぞれの意味は次の通りです。
- 箪・・・はこ
- 笥・・・はこ
つまり、どちらも「はこ」を意味する漢字なんですね。
中国ではどちらも「竹製の箱」を意味する言葉なんですよ。
もともと安土桃山時代、たんすは「担子」と書いていて、読み方は中国語の「danzi(ダァンヅゥ)」からきています。
持ち運びに便利な竹製の「担子」に抽斗(ひきだし)が付いて大型化していく過程で、いつしか「箪笥」と呼ばれるようになっていったようです。
ところで今も出てきましたが、箪笥には抽斗が付き物ですよね。
そこで続いては、抽斗の数え方にも軽く触れておきたいと思います。
引き出し(抽斗)の数え方もご紹介します
引き出しは、
- 〇杯
- 〇段
- 〇本
以上3種類の数え方を使います。
「〇段」は段数を数える時に使う単位ですね。
それでは最後に、今回の要点をまとめておきましょう。
まとめ
箪笥は慣習的に「棹」という単位で数えるのは聞いたことはあったのですが、その理由までは知りませんでした。
ではまとめをご覧ください。
- 箪笥を数える単位は「〇棹」「〇台」「〇本」「〇点」「〇組」「〇重ね」の6種類
- 明暦の大火が原因で、箪笥を運ぶのに棹を使うようになり「〇棹」と数えるようになった
- 「箪」も「笥」も「はこ」という意味で、読み方は「担子」が由来
- 引き出しは「〇杯」「〇段」「〇本」で数える
ちなみに「抽斗(ひきだし)」とは、
- 抽・・・抜き取ること
- 斗・・・四角い升
のことで、2文字を合わせて「ひきだし」の意味になります。
中国語が由来なんですね。勉強になります (^^)v
今回は以上です。最後までご覧いただき、ありがとうございました。