こんにちは。Isajiです。
私は、大相撲が三度のメシの次に大好きで、特にその日の、結びの一番を毎回楽しみにしています。
ところで、最近、大相撲のまわしのことが気になっているんですよ。どうやって締めているのかや値段、素材や長さなどなど、気になることだらけです!
ってことで、今回は大相撲のまわしのことを、アレコレと納得いくまで、トコトン調べてみました。
では、最初に、まわしの締め方から、分かりやすい動画と共に見ていきましょうネ。
この記事でわかること
相撲のまわしアレコレ豆知識
最初は、まわしの締め方についてです。
まわしの締め方を動画で知ろう!
Youtubeで探したら、力士さんらしき人たちの、デモンストレーション動画がありました。取り敢えずムービーを観て、イメージから入りましょう。
あの、激しい取組でも、ほぼ外れない理由が、これを観て分かった気がします。1回観ただけでは覚えられませんが、3回観ると理解出来ますよ。って、覚えてどうすんの?って感じですが^^
手順を簡単にまとめてみました。
- 力士は、まわしをまたいで股にはさむ。
- まわしの先端(「前垂れ」と言います。)をアゴではさむ。
- 左手で後ろを押さえる。
- 右周りに2周回る。
- アゴにはさんでいた前垂れを下ろす。
- もう1周回る。
- 垂れている前垂れを、力士から見て、右上側に折りこむ。
- もう1周巻く。
- 一番後ろの部分を、力士の腰の部分で、下から上に引き出す。
- 引き出した先端を、さらに右側に差し込む。
私は勿論ですが、普通はまわしを締めることはまずないとは思います。しかし、相撲を観ていて、「どんな巻き方をしているんだろう?」という素朴な疑問はありませんか?
でも、今回、これを知ったことで解決出来ましたね。約300年続いている大相撲の歴史の中で、アレコレ試行錯誤しながら、一番外れにくい方法が生まれたんだと思います。
ところで、このまわし、相当な値段がしそうですよね!気になりませんか?そこで、次に、まわしの値段についてお伝えします。
まわしの値段は?
テレビ中継を観ていると、まわしって相当高そうなものもありますよね。調べた結果は次のようになっていました。- 稽古用・・・2万円以内
- 締め込み・・・100万円以上
- 化粧まわし・・・180万円~2,000万円
化粧まわしの高いものはなんと、2,000万円もするんですって!!私なら、それだけあれば、まわしじゃなくて家を一軒買いますね♪ 後援会から送られることが多いそうですが、やはり、一般人とはけた違いのお金が動くんですね。びっくりしました。
ちなみに、「締め込み」って聞いたことはありますか?知らない方もいると思いますので、補足しておきますね。以下が分かりやすいと思います。
<締め込みとは?>
本場所の土俵で相撲を取るとき、腰に締める廻しのことを「締め込み」と言い、「取り廻し」あるいは「揮」とも言います。十両以上の力士だけ、本場所で稽古場と異なる締め込みをつけられます。幕下以下の力士は本場所の土俵でも稽古場と同じ稽古廻ししかつけられません。引用元;大相撲.com
ここで、化粧まわし豆知識を一つ。
江戸時代に起源を持つもので、もともとは、前の部分を隠すためのものだった。
その後、各大名のお抱え力士たちが、参勤交代の際、大名の威信を世間に知らしめるための広告塔として、派手な化粧まわしを付けて行列に参加していた。
しかし、あまりにも派手になり過ぎて、化粧まわしを付けたままでは、相撲が取れない、ということで、1764年(10代将軍家治の治世)に、化粧まわしは土俵入りだけにする、という決まりなった。
あの、ハデハデな化粧まわしは、江戸時代から宣伝効果を狙って、作られていたんですね。そりゃぁ、高価なわけですね!
一方、関取が、実際の取組で使う締め込みって、100万円もするんですね!「軽自動車を1台買った方が良いよなぁ~」と思ってしまいますが、力士の方にとっては、それだけの価値があるものなんですね。
これだけの値段がするのは、素材や長さが関係しているのでしょうか?今度はこのあたりが気になってしまいました。
ってことで、次の章では、締め込みの素材や長さについて紹介していきましょう。
まわし(締め込み)の素材や長さは?
締め込みの素材と長さは次のようになっています。- 素材・・・絹。
- 長さ・・・ウェストの7~10倍。
手元の資料によると、勿論、力士の体格次第ですが、長さはだいたい10メートル前後のようです。締め込みは、四つ折りにして使うのですが、広げると、幅は80センチです。
絹糸の相場を調べてみました。ある資料によると、1kgあたり13,000円~14,000円とのことです。また、締め込みの重さはだいたい、20kg~30kgだそうです。
これで計算すると、26万円~42万円が原料費。100万円は妥当なお値段なんでしょうね。
ちなみに、1本の締め込みはだいたい6年くらいは使うそうですよ。十両以上になってからもらえる給料からすると、そんなに高い物でもないのかな?
100万もするわけですから、当然大事に使うんでしょうね。こまめに洗ったりするのでしょうか?
ってことで、今度はまわしは洗濯をするのか、について解説していきます。
まわしって洗濯はするの?
まわしの下は何も付けてないそうですので、当然洗濯はするんだろうなぁ、って調べたら・・・洗わず、天日に干すだけ。
ってことでした。えっ?普通に考えたら、下着を洗わずに、何日も使うみたいなものですよね。失礼ですが、信じられないっす・・・。
洗わないなんて、よっぽどの理由でもあるのでしょうか?調べてみると、主に2つの理由がありました。
- 洗うと生地が弱まる。
- 「水に流さない」というゲン担ぎ。
絹でできた締め込みは、洗うと生地がへたってしまい、土俵で倒された時の、ケガを防ぐ効果が弱まってしまうのだそうです。転がった時の、腰を守る効果が薄れるんだと思いますね。
また、白星を水に流さない、というゲンを担ぐ意味もあるんですよ。取組後は、泥を落として、アルコール消毒をし、天日干しするのだそうです。
そっかぁ、なるほどねぇ。ちゃんとした理由がやはりあったんですね。でも、中には、「洗いたいよぉ~」って内心は思っている力士もきっといるでしょうね!ホンネが知りたいなぁ。
また、例外的に、親方が亡くなった時だけは、まわしを洗濯するそうです。
ところで、まわしには「さがり」が付いてますよね。針金のようなものが何本かぶら下がっているやつ。あれっていったいなんなのでしょうか?
気になって、さがりについても調べちゃいました。次の章をご覧ください。
まわしの「さがり」ってなに?
さがりとは次のようなものでした。化粧まわしの名残
もともとは、前を隠す目的で使用されていた化粧まわし。
それがあまりにも豪華になり過ぎて、相撲を取るのに邪魔になり、取組時にはつけないことになったのですが、さがりはその名残なんですね。
エプロンみたいなものをしたままでは、確かに相撲を取るには邪魔でしょうが、完全に無しにはせず、代わりの物を考え出したのは、やはり伝統を守る、という精神によるものなのでしょうね。
でも、化粧まわしの由来は、前を隠すってことですから、あれで一応は、「前を隠してますよ」ってアピールしてるってことなんですよね、ほとんど隠れてないのですが・・・。
ちなみに、本数は17本から19本で、奇数なのだそうです。なぜ奇数か分かりますか?
偶数だと割れるから、縁起が悪い、ってことなんですって。こまかいですね。いや、失礼^^;
ここまで、まわしについての豆知識を、いくつかみてきましたが、これが取組中に取れてしまったらどうなるのでしょうか?
余計なお世話かも知れませんが、急に心配になってきたので、早速調べてみました。結果は次章をご覧ください。
まわしって取れたらどうなるの?
まわしの下は何も身に付けていないので、取れたら大変ですよね。テレビ中継もありますし。大相撲では、まわしがとれた場合、次のように言われます。不浄負け
不浄ってどういう意味ですか?って突っ込みたくなりました。取組中に、まわしがほどけて、局部があらわになってしまうと、「不浄負け」ってことで、反則負けになります。
ある資料によると次のようになっています。
<不浄負けの規定>
前褌がはずれ落ちた場合は、負けである(勝負規定第16条。実際の運用は、廻しが緩んで前立褌から立派なものが審判から見えたところで負けにする。俗称で「不浄負け」というが、正式には反則負けとする。
引用元;大相撲見物便覧・ルール・物言い
上にあるように、決まり手や勝敗についての正式な名称ではなく、非技に分類されています。
ここで、過去の戦後唯一の事例を一つ紹介しておきましょう。
テレビ中継されていたが、幸い!?にもアソコは映っていなかった!
朝ノ霧はその後、まわしをこれまでの6メートルから、1メートル長い7メートルのものに新調したそうですよ。
ちなみに、三段目ということで締め込みではなく、練習用のまわしですので出費は5,600円でした。
これまで、アレコレ見てきましたが、次が最後の豆知識となります。テレビ中継を観ていると、締め込みの色って、決まりとかあるのか、どうしても気になってしまいました。
疑問は納得いくまで調べたい私は、早速資料を探してみました。では、見てみましょう。
まわしの色に決まりはあるの?
関取と幕下以下の力士に分けて解説していきますね関取
関取になると、締め込みは紺、紫系統、稽古用は白となります。
幕下以下の力士
幕下以下の力士は、稽古用と取組用は兼用で、色は黒 又は紫系統と決められています。
以上はいずれも、日本相撲協会寄附行為施行細則附属規定の中の、【カ士(競技者)規定】 第四条及び五条に規定されています。
稽古で、白いまわしを身に付けると、自分が出世したことを実感するそうですよ。
また、テレビ中継を観ていると、結構カラフルな締め込みが目に付きますよね。あれは、規定に罰則はなく、協会も黙認しているのだそうです。お客さんを楽しませる効果がありますからね。
ちなみに、神事では、紫は最も高貴な色とされているそうですよ。
今の大相撲の由来は、江戸時代の明暦の大火の犠牲者を、供養するために建てられた回向院での勧進相撲とされていますから、やはり、神事としての伝統がまわしの色にも残っているのかなぁと感じました。
まわしのアレコレ豆知識はこれで全てとなります。では、最後に全体を整理しておきましょう。
まとめ
まわしだけで、こんなにも色々な決まりごとやしきたりがあるんですね!- まわしは、ずれないように、かなりしっかりと、4重に巻かれている。
- 関取が取組で使う締め込みは、100万円以上もする。
- 締め込みの素材は絹で、長さは、個人差はあるが、およそ10メートル。
- まわしは基本的には洗わない。
- さがりは化粧まわしの名残。「前を隠してますよ」って意味。
- まわしが取れたら「不浄負け」になる。
- 稽古用まわしの白は関取にのみ許されている。
いかがでしたか?日頃はあまり気にしていないまわし。ですが、色々知ると次の大相撲の中継が楽しみになってきますよね。
今回は以上となります。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
初めまして、お相撲さんが結んでいる回しの結び方は何という名前ですか?宜しくお願い致します。
記事をご覧くださりありがとうございます。
そして、コメントありがとうございます(^^♪
いろいろと調べさせていただきましたが、まわしの結び方の名前に関する情報は見つけられませんでした・・・、すいません
ちなみに、横綱の綱の締め方についてでしたら「雲竜型」と「不知火型」の2種類が有るようです。
これについては下のサイトがわかりやすいかと思いますので参考にしてみてください。
http://tanto6374.com/wp/2017/01/25/dhyouiri/
今後も当ブログをよろしくお願いします。