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七五三の意味や由来~そこには子供への親の深い愛情が隠されていた!

投稿日:2018年9月1日 更新日:

こんにちは、Isajiです。

子供の頃のアルバムを整理していたら、七五三の時の写真が出てきて「こんな時もあったなぁ~」なんてしみじみとながめていました。

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子供の頃は七五三の意味を考えたことがなかったのですが、写真をながめていてふと「どういう意味なんだろう?由来は?」って疑問がわいてきたんです。

そこで今回は七五三の意味や由来について納得いくまでトコトン調べてみました。

また、合わせて七五三参りで祝詞をあげてもらう場合の気になることについても、地元の犬山成田山に直接電話をして教えていただきましたので、その情報もぜひご覧ください。

では、最初に七五三の意味から見ていきたいと思います。

七五三の意味を知ろう

先ずは七五三の意味から確認していきましょう。

七五三ってなに?

七五三とは、

7歳、5歳、3歳の年にそれまでの成長を祝い感謝し、今後の無事な成長をお願いする行事

ですね。

ですが、7歳、5歳、3歳にそれぞれどのような意味があるのかって気になりませんか?

現在のように「七五三」と呼ばれるようになったのは明治時代以降で、もともとはそれぞれに意味がありました。

せっかくお祝いするのであれば、本来の意味を知った上でおこないたいですよね。

そこで次に、それぞれの年齢の意味について見ていきたいと思います。

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3歳のお祝い

3歳のお祝いは正式には、

  • 「髪置きの儀(かみおきのぎ)」

と言います。

江戸時代、「3歳までは髪を剃っておくと健康な髪が生えてくる」とされていて、3歳までは男女ともに坊主だったようです。

男の子ならまだしも、「女の子まで?」って、現代なら思っちゃいますね。

言われてみればテレビ時代劇でも、赤ちゃんって坊主だったような気がします(^^)

で、3歳になると髪を伸ばしはじめる儀式として「髪置きの儀」というものを行っていました。

具体的には以下のようなことをしていたようですよ。

白髪に見立てた「綿白髪」を頭にかぶせ、さらに頭頂部に同じく白髪に見立てたおしろいをつけ、それを櫛(くし)で左右にすく。
「白髪になるまで長生きするように」という願いが込められいる。

この後でも触れていますが、昔は乳幼児の死亡率が非常に高かったので、3歳まで生きられたなんてすごく幸せで、両親にとってはとってもありがたいことだったのでしょう。

ですから、「この先もず~っと健康で、長生きしてね」って願いを込めて髪置きの儀をしていたのではないでしょうか。

ちなみに私は小学生ころから白髪があります。縁起が良いのかなぁ・・・?

つづいて5歳のお祝いを見てみましょう。

5歳のお祝い

5歳では、

  • 「袴着の儀(はかまぎのぎ)」

が行われていました。

ちょっと詳しく見てみましょう。

幼児に初めて袴をはかせる儀式。
古くは男女の別なく3~7歳の間に行い,江戸時代以降5歳の男児に定着した。

幼児を吉の方角に向けて碁盤の上に立たせ,麻の裃 (かみしも) を着せ,左の足から袴をはかせ,初めて双刀を差させた。
引用元:コトバンク

なお、碁盤の上に立たせるのは「碁盤の儀」といって、碁盤を世の中の勝負の世界に見立てて、四方の敵との勝負に勝てるように、との願いが込められているそうです。

私自身の七五三については覚えていませんし、写真も残っていないのでそんなことをしたかどうかわからないのですが、動画を見付けましたのでご覧ください。

なんだか、お母さんのやさしさと言うか愛を感じます。将来も力強く生きて行けますように、っていう願いが込められているんでしょうね。ほほえましくて良いですね~♪

続いて7歳。

7歳のお祝い

7歳の時には、

  • 「帯解きの儀(おびときのぎ)」

と呼ばれる儀式をしていたようです。

これは、7歳未満の女の子がそれまでしていた着物の付けひもを取って、普通の帯を締めるお祝いです。

もともとは男女ともに行っていたようですよ。

大人の女性の仲間入りをするという意味があるってことですから、今でいう成人式のようなものでしょうか。

現在の女の子の成人式では、親子で着物を選ぶ楽しそうで晴れやかな姿が毎年テレビで観られますが、昔もあのような感じで、両親が7歳まで無事に成長した我が子を呉服屋さんに連れて行って、帯を選んでいたんでしょうね。

七五三はもともとは、以上のように3歳、5歳、7歳それぞれ別々の儀式だったことがわかりましたね。

ここまでが七五三の意味についての話になります。

ところで七五三の意味は理解できましたが、そもそもそうした意味を持つ儀式がいつ頃どうしてはじまったのでしょう?

ってことで、次は七五三の由来を確認していこうと思います。

七五三の由来は?

七五三の行事の由来を知ろう!

先ほど見てきた儀式の由来は、

  • 平安時代の宮中行事

にあるそうです。そんなに古いものなんですね!

では、そもそもどうしてこのような儀式がはじまったのでしょう?そこが気になったので、とことん調べてみました。

明治時代までは乳幼児の死亡率は大変高く、出産で母子ともに亡くなったり、成人する前に病気で亡くなることが多かったんです。

一説によると、明治時代で成人するまで生きられた割合は3割だったそうです。今では考えられませんね。

ですから昔は、

  • 7歳までは神の子(神のうち)」

と言われていました。

7歳までは神様から預かった子供で、7歳を過ぎたら一人の人間としてこの世の中に生まれ変わる、とされていたんですよ。

なるほどね。

7歳までは神の子だから途中で神が、預けていた子供を返してもらいにくる=乳幼児の死亡

って考えて、乳幼児の死亡を納得して受け入れようとしていたんでしょうね・・・。

そして、3歳、5歳、7歳にそこまで無事に神の子をお預かりできた感謝の意味で、先ほど見てきた儀式をおこなっていたんです。

つまり、各儀式は神の子が人間の子として生まれ変わって、この世で地に足を付けて生きていくことを、子供自身が決意するためのものでもあるんです。

これらの儀式ははじめは、宮中で行われていたものがやがて武家にも伝わり、江戸時代には庶民にも一般的になっていきました。

宮中行事が庶民の間にも伝わって、一般的になっていったものは他に「七夕」があります。

七夕に関する記事はこちらになります↓

七夕の願い事の由来を知ろう!効果的な願い方はそこから見えてくる

以上が七五三の儀式の由来なのですが、これが11月15日に行なわれるようになったのにも、なにか由来があるのでしょうか?

次にそのことについて調べてみました。

11月15日におこなう由来は?

これには諸説ありますが、もっとも有力とされているものをご紹介しましょう。それは、

  • 徳川五代将軍綱吉の長男である徳川徳松の髪置きの儀を11月15日に行なったこと

が由来とする説です。

綱吉が11月に我が子徳松の髪置きの儀を行うのに、部下が選んだ吉日が15日でした。そこでこれ以降、子供の成長を祝う儀式は11月15日と定め、それが庶民にも広まっていったようです。

ちなみに、15日が吉日とされる理由は以下の通りです。

<15日が吉日とされる理由>
二十八宿(古代中国の陰暦)の「鬼宿日(きしゅくにち)」だから。
鬼宿日は鬼が家にいて出歩かず、安全な日でありこの日が吉日とされていた。

二十八宿では28日で一月とされるため、毎月鬼宿日がありました。

これが由来ってことは、綱吉が8月に髪置きの儀をしようとしていたら、8月15日が七五三の日になっていたのかも知れないですね!

だとしたら、夏のど真ん中の猛暑日に晴れ着を着ることになっていた、ってことかぁ。

「綱吉さん、11月にしてくれてありがとう!」って言っておきましょう。(^^)/

あっ、晴れ着の話がチラッと出ましたが、今回調べていて七五三に晴れ着を着るのはなぜかってことが気になったので、ここも調べてみました。

七五三に晴れ着を着る由来は?

七五三と言えば「晴れ着」ですが、そもそもなぜ晴れ着なのでしょう?それは、

江戸時代中期のとある呉服屋さんが、「髪置きの儀」、「袴着の儀」、「帯解きの儀」の3つの行事で着る晴れ着をワンセットとして売り出した

ことがはじまりとされています。

具体的になんという呉服屋さんかは、調べてみても分らなかったのが残念です。

江戸時代までは着物を着ていたんだから着物なんだろう、って単純に思っていたのですが、七五三に着る晴れ着というものが定まっているのがなぞでした。

まさか呉服屋さんの宣伝だったとは意外でしたね。

商売の宣伝方法をガラッと変えていったことでは三越の前身である「越後屋」が有名ですね。

越後屋に関する記事がこちらにありますのでぜひご覧ください。↓
三越の歴史が面白い!江戸時代に始まった型破りな新商法とは?

以上が七五三の意味や由来に関する答えになります。

ところで七五三と言えば「千歳飴」を思い出す方も多いのではないでしょうか? そこで次に千歳飴の意味や由来も調べてみましたのでご覧ください。

千歳飴の意味や由来も知ろう!

千歳飴の意味は?

千歳飴の「千歳」には、

  • 千年、長い年月

という意味があります。

つまり、細くて長い千歳飴には「子供に長生きして欲しい」という意味が込められているんですね。

そんなこととは知らずに食べていた気がします。

ですからこれから七五三をするご家庭は、千歳飴を子供さんに与える時に、

このあめは〇〇ちゃんがいつまでも健康で長生きできるようにって願いごとがしてあるのよ

って教えてあげると良いですね。

千歳飴を売りはじめたのはだれ?

千歳飴の由来でもっともよく知られているのは次の通りです。

<千歳飴のはじまり>
江戸時代(元禄・宝永年間)、浅草寺の飴売り七兵衛さんが売り始めた「千年飴」がはじまり。
このほかにも諸説あり。

最初は「千歳」じゃなくて「千年」だったんですね。

しかし、ネーミングって大事ですね。ただの細長い飴を「なが~いながいこの飴を食べると千年も長生きできるよ~」って言われると、子供の成長を願う親はついつい買っちゃうよね!

以上、千歳飴の意味や由来について見てきました。

ところで、七五三では祝詞をあげてもらう方もいると思います。その際に納める「初穂料」の相場や所要時間など気になりませんか?

ってことで、祝詞に関する情報を御紹介してこの記事を締めたいと思います。

祝詞について成田山に電話してきいてみました

今回は私の地元にある犬山成田山(千葉県成田山新勝寺の別院)に直接電話をして、次のことを確認してみました。

  1. 初穂料
  2. 七五三の時期
  3. 祝詞の所要時間

では順番に見ていきましょう。

初穂料の相場は?

せっかく参拝するのであればやはり祝詞もあげてもらいたいですよね。そこでやはり気になるのがいくら納めればよいのか、ってことだと思います。

犬山成田山に電話で確認したところ、

  • ¥5,000から

とのことでした。その他の所もネットで調べてみましたが、¥5,000が相場のようですね。

七五三の時期

七五三の祝詞をあげてもらえる時期は、

  • 10月1日~11月30日

となっています。

11月15日が七五三の日となっていますが、実際の参拝や祝詞は上の時期ならいつでも良いみたいですよ。

各家庭の都合に合わせて計画できますので安心ですね。

祝詞の所要時間

祝詞に要する時間は、

  • 30分

とのことでした。

実施する時間は9:00~15:00の1時間ごとだそうです。つまり、計7回実施されているってことですね。

この間の好きな時間に行けばよく、予約は不要ってことでした。

電話するのに少々緊張しましたが、意外と丁寧に対応してくださったので、安心して質問できました。

では最後に今回の内容をまとめてみたいと思います。

まとめ

七五三の意味や由来についてみてきましたがいかがでしたか?

元来は3つの異なる行事だったってことには驚きました。また、呉服屋さんの商法で今のような七五三という一つの行事になったってのも意外でしたね。

  1. 七五三は子供の成長を祝い感謝し、今後の無事な成長をお願いする行事
  2. 千歳飴には、子供に長生きして欲しいという親の願いが込められている
  3. 七五三の由来は、平安時代の宮中行事
  4. 七五三の祝詞の初穂料の相場は¥5,000~

乳幼児死亡率が高かったころの、親が子供の成長を願う気持ちはいつまでも伝え続けていきたいですね。

実は私は命にかかわるような大病を乳幼児期にしてまして、両親には大変な苦労をかけていたのですが、今回の記事を書くことで、親が子供を思う気持ちに触れて、あらためて両親に感謝せねばと思いました。

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今回は以上となります。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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プロフィール

         Isaji

信長で有名(?)な岐阜市の病院に勤務するアラフィフです。 元々は国税専門官なんていうお堅い仕事をしていたこともあります。

時代劇が大好きです。マジックも大好きで、マジックグッズのコレクションが趣味です。

また、’08年と’10年 にNHKワンポイント介護という番組に15回出演させて貰いました。

毎日を少しでもお得に、そして楽しく過ごすための情報を求めて街を探索することが、休日の日課になっています (^^)v

 

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