毎年春と秋の2回やってくる、大事な行事と言えば、「お彼岸」がありますよね。
今の若い人達には、「お彼岸」と言われても、ピンとこない人も多いのではないでしょうか?
実は私もその一人なんですね。結婚してから身近なものとなりました。
お彼岸=お墓参りと思っていませんか?まぁその通りなのですが、ではなぜお彼岸にお墓参りに行くのか理由を知っていますか??
言われてみると、深く考えたことがない、って方がほとんどではないでしょうか?
そこで今回は、お彼岸にお墓参りをする意味について、しっかりと紐解いていきたいと思います。
さらに合わせて、お彼岸にお墓参りに行けない場合はどうしたら良いかや、お彼岸とお盆の違いなどについても解説していきます。
最後までじっくりとご覧ください。
では早速見ていきましょう。
この記事でわかること
お彼岸のお墓参りの意味って知ってる?
お彼岸のお墓参りの意味とは、曹洞宗の近畿地区の教化センターによると、
ご先祖さまや自然に感謝をささげる仏道精進の期間で日本独自の仏教行事です。
お彼岸にはお寺の法要やお墓参りに行き、亡き人へ思いをはせ、感謝のまことをささげます。
引用元:曹洞宗近畿管区教化センター 仏事ここが知りたい
とあります。
もう一歩詳しく掘り下げると、
ご先祖様と一番近い距離になるお彼岸の日に、先祖供養する
ってことなんですよ!
しかしこれだけでは「一番近い距離になる?なんのこっちゃ?」って感じではないでしょうか?
そこで、もう少し詳しく紐解いていきますね。
お彼岸の日は「この世とあの世が一番近くなる日」とされています。どういうことなのでしょう?
この「真西」という方角は、太陽が沈む=「すべてが最後に行き着く所」と言われています。つまり、ご先祖様が行きつく「極楽浄土」を意味しているんです。
極楽浄土(★彼岸=かのきし)が真西の方角にある一方、春分の日と秋分の日は真西に太陽が沈むことから、この日は、この世とあの世が一番近い距離になる日、と言われています。
★彼岸=かのきし・・・仏教用語で、「あちらの岸」つまりあの世のこと。
これらのことから、お彼岸にお墓参りをするのは、この世とあの世が一番近くなるお彼岸の日に、ご先祖様に会いに行って、感謝の気持ちをささげる、という意味があることが分かりました。
では、必ずしもお彼岸にお墓参りに行かなければいけないのか?と疑問を抱かれる方もおられるでしょう。
忙しくて行けない、お墓が遠方にあるなど、行けない理由も個々にあるかと思います。そんな時はどうしたらい良いのでしょうか。次にそんなお話をしたいと思います。
お彼岸にお墓参りに行けない時ってどうしたら良い?
お彼岸にお墓参りができない時は、
日を改めるなり、親族にお願いするなり、遠くて行けないならお供えを送る
など、方法は色々あります。
中でも特に私が画期的と思ったのが、「お墓参り代行サービス」!!お墓の掃除やお参りを代行してやってくれるというのです。
世の中便利になりましたよね。今の時代、何にでも代行サービスがあります。ただし、お金はかかりますが・・・(汗)
ほかにも自宅に仏壇があるのなら、自宅供養でも構いません。
大事なのは、ご先祖様を思い出し、感謝し、お祈りする気持ちです。お墓参りに行けなくたって、ちょっとした時間に、寝る前でもいいじゃないですか。
ちょっとご先祖様を思い出して、心通わせてみてはどうでしょうか?普段はなかなか忙しくて忘れがちになるけれど、この日だけでも思い出して祈ることが何よりの供養になると思います。
私は家に仏壇がありませんが、お彼岸の時は布団に入ると、必ずご先祖様にお祈りをするようにしています。
こうするとなんだか気持ちがホッとすると言いますか、「守っていただいている」って実感できるんですよね。
みなさんも、ぜひおためしください。(^^)/
ここまで、お彼岸のお墓参りについてお話してきましたが、そもそも「お彼岸てなに?!」と思いませんか??お彼岸=お墓参りはわかったけれども、そもそもの意味は・・・?
次はそのへんのことを確認していきますね。
そもそもお彼岸って?
お彼岸の意味は?
お彼岸とは、
仏様がおられる極楽浄土
のことなんです。
もう少し詳しく見ていきますね。
先ほども少し触れましたが、「彼岸」は元々、仏教の言葉なんですね。「彼岸」は「かのきし」と読みます。「かのきし」とは、つまりあの世(=極楽浄土)のこと。
それに対してこちらの世界、この世を「此岸(しがん)」といいます。
此岸にあるものが六波羅蜜(ろくはらみつ)の修行をすることで、悟りの世界である極楽浄土に辿り着ける、と言われています。
■六波羅蜜とは■
この修行期間が1週間であると言われていることから、春分・秋分の日を中日とし、前後3日間を合わせた7日間が、お彼岸の日とされています。
しかし、このお彼岸の日は日本独自の風習だそうです。
なんだか難しい話になってきましたが、かみ砕いて言いますと、あの世とこの世が最も近くなる日であり、この期間に精進することで極楽浄土へ行ける、という仏教の考えなんですね。
私も日々元気に過ごせていることをご先祖様に感謝しながら、自分も極楽浄土へ行けるよう修行せねば・・・!!
お彼岸とお盆の違いは?
両者の違いを一覧表にまとめてみました。
お彼岸 | この世とあの世が一番近くなる日に、お墓参りをすること |
お盆 | ご先祖様が、あの世から家に帰ってくるのを迎え入れ、また送り出すこと |
両者はそれぞれ、季節や期間、目的が違いますよね。
お彼岸は前述した通り、春と秋の2回。春分の日と秋分の日を中日とした計7日間です。
一方、お盆は夏の8月13日から16日が一般的ではないかと思います。(もちろん地域によって多少違うこともありますが・・・)
今回調べてみてわかったのですが、
- お彼岸=こちらからご先祖様に会いに行く(お墓参りする)日
- お盆=ご先祖さまが子孫に会いに、家に帰ってくる日
という違いがあるんですね。普段はごっちゃになってしまっているので、今回しっかりと確認できてよかったです。
ところで、お彼岸が近づくと、スーパーでもよく見かけるのが『おはぎ』です。
お墓参りにおばあちゃんの家に行ったらよく食べてた、という方もいると思いますが、なぜお彼岸の日はおはぎを食べるのでしょうか?
お彼岸におはぎを食べる意味は?
昔から赤色は、魔除けの効果があるとされてきました。そのため、
お彼岸には、邪気を払うとしておはぎをご先祖様にお供え
してきたんですね。
そしてもう一つは、もち米と小豆を合わせるという事から、
ご先祖様と心を合わせ、感謝する
という意味もあるそうです。
また、おはぎを作るには砂糖が必要ですよね。この砂糖、今では珍しくもなく、当たり前に手に入りまが、昔は高級品でした。
おはぎに高級品の砂糖を使うことで、ご先祖様への感謝の気持ちを表していたんですね。
お彼岸の日にはぜひ、これらの意味を思い出しながらおはぎをお供えし、一緒に食べながら、ご先祖様と心通わせ感謝の気持ちを伝えてみてはどうでしょうか。
では最後に、全体をおさらいしておきますね。
まとめ
今回は、お彼岸について紐解いてきましたが、いかがでしたでしょうか?私自身、あらためて今ここにいることを、ご先祖様に感謝する良いきっかけとなりました。
- お彼岸はご先祖様との距離が一番近くなる日。
- お盆はご先祖様が家に帰ってくる日。
- お墓参りに行けなくても、ご先祖様を思い出して感謝のお祈りをすることが供養になる。
- おはぎは、邪気を払う食べ物としてお供えされてきた。
お盆とお彼岸には実は、それぞれに意味があったんですね。
忙しい日々に追われ、ついつい忘れがちですが、お彼岸の日にはご先祖様との距離を近くに感じながら、お墓参りしてみてはいかがでしょう。
近くにお墓がない場合は、代行サービスを使ったり、夜寝る前に手を合わせるだけでも、ご先祖様への思いは通じると思いますよ。
今回は以上となります。最後までご覧いただき、ありがとうございました。