最近、囲碁に興味を持ちました。
きっかけはとあるテレビで「駄目」と言う言葉の語源について解説していたのを観てからなんです。
まさか普段当たり前の様に使っている「ダメ」と言う言葉が囲碁から来ているなんて知りませんでした。
そこで今回、囲碁の用語が語源とされている言葉や囲碁と将棋に由来する言葉等をいくつか集めてみました。
最後におまけ情報として囲碁の歴史も軽くまとめています。
では早速順番に見て行きましょう!
この記事でわかること
碁石に関する用語が由来の言葉たち
先ずは石に由来する言葉をまとめてみました。
- 定石
- 捨石
- 白黒付ける
- 駄目
- 一目置く
- 布石
では順番に見て行きましょう。
定石
昔からの研究により最善の形とされる、決まった石の打ち方。
何かをする時の最善策とか決まったやり方という意味で使われる。
たまに使いますがまさか囲碁から来ていたとは。驚きました。
捨石
囲碁でより多くの利益を得るために、わざと相手に取らせる石のことで全く無駄になる、捨て去るという意味ではない事に注意!
今現在は大きな効果が無くても将来的に利益になる物事や人の事を現す言葉ですが、全く無駄な事をすると勘違いしない様にしましょうw
白黒付ける
囲碁は白石と黒石で勝負を付ける事から来ている。
議論や争い事等でどちらが正しくてどちらが間違っているかをはっきりさせることを言いますね。
「どっちが正しいか裁判で白黒を付けよう!」等の様に言います。
駄目
駄目は、双方の境界に有ってどちらの陣地にも属さず、石を打っても陣地が増えない場所のこと。
つまりやっても意味の無い事、無駄な事ですよね。
因みに「駄目押し」という言葉が有りますがこれについても調べてみました。
終局後、互いが念のため双方の境界に石を埋め合って勝敗を確認することで、既に十分なのにさらに念押しすると言う意味となった。スポーツ等で「駄目押し点」等と言う言い方がされますね。
一目置く
弱い方が先に石を一つ置いて勝負を始めること。
つまり自分よりも相手の方が優れている事を認めて敬意を表し、一歩譲ることを言います。
「あの人は職場の皆から一目置かれている」なんて言い方をしますね。
布石
本格的な戦いが始まる前の序盤にその後の局面を見据えて石を打つことをいう。
転じて将来に備えて準備するという意味。「出世への布石を打つ」なんて言い方をしますね。
盤面に関する用語が由来の言葉たち
囲碁で使う石から派生した言葉はここまでになります。
本章では囲碁の盤面が主な派生由来となっている言葉をいくつか取り上げてみますネ。
ここでは以下を取り上げてみます。
- 岡目八目
- 死活問題
- 目論み
- 目算
では解説です。
岡目八目(おかめはちもく)
時代劇に出て来る言葉で「岡」を使った言葉が結構有ります。「岡場所」「岡っ引き」「岡惚れ」等ですね。
今回の「岡目八目」の「岡」もこれらと同じ意味の様です。
「岡」は周りよりも小高い所と言う意味から傍らという意味が有ることが分かりました。
ここから・・・、
八目→八目先まで手を読む
ことを現しています
つまり、囲碁を打つ当事者よりも横で見ている人の方が、先が読めるという意味になります。
一般的な意味としては、当事者よりも第三者の方が冷静に客観的に情勢をよく分析出来る、という意味ですね。
ちょっと使い方が分かり難いので例文を一つ。
なんて感じで使われます。
死活問題
これには一瞬笑ってしまいましたw
「死活問題」と言う問題集が有るんですって!^^
ざっくり言うと・・・、
活=活き石・・・絶対に取られることがない石
の事です。
つまり、自分の石をどうやって活かすか、どうやったら取られる石を減らせるかを考えることは、勝敗を決める重要な要素だと言う事になります。
そしてこれをまとめた問題集を死活問題と言っていたそうですよ!
ここも例文を挙げてみましょう。
まさかこんな日常よく使う言葉が囲碁から来ているとは思ってもみなかったですねぇ。
目論み(もくろみ)
ここも分解して解説してみます。
論・・・順序立てて考える事
つまり目論みとは「碁盤の目の数を順序立てて考える事」という言みになります。
普段は物事を企てることや計画するという意味で使いますね。
目算
これも目論みとほぼ同じ意味の様です。
つまり、自分の陣地の目の数を見て形勢を計算することですね。
一般的な意味は確定要素と不確定要素を計算して総合的に判断した戦略の事。
「これはいけると思ったが目算が外れた」なんて言い方をします。
囲碁と将棋共通用語由来の言葉たち
囲碁と将棋共通の用語に由来する言葉も結構有りました。
- 局面
- 結局
- 大局観
- 後手に回る
- 先手を打つ
- 序盤
では一つ一つ見て行きます。
局面
局とは囲碁や将棋等の勝負のことで、現在の勝敗の行方がどうなっているかといった情勢のことを言う言葉。
「今後の政権を占う大事な局面」等と使います。
結局
局・・・勝負
分解するとこの様になります。
つまり囲碁や将棋を一局打ち終えること。
「終わり」や「とうとう」という意味で使われる。
そう言えば相撲でも最後の取り組みの事を「結びの一番」なんて言いますね。「しめくくりの対戦」という意味なんですね!
大局観
局面、つまり勝負の行方を大きく、全体的に観る能力の事。
一般的には目先の利益に固執せず、全体を俯瞰しながら、将来の展開を視野に入れ的確な形勢判断をする能力の事です。
もっと簡単に言うと、物事の全体を掴む能力のことですね。
後手に回る
囲碁や将棋の指し手が後になること。
後手の方が不利になることから転じて相手に先を越されて形勢が不利になることを言います。
先手を打つ
後手とは逆に相手より先に指し始めること。
先手の方が主導権を握り、有利に事を進めることが出来るという意味。
「先手必勝」等と言いますよね。
序盤
こちらはそれぞれ・・・、
盤・・・囲碁や将棋の台のこと
という意味が有ります。
つまり、囲碁や将棋で、勝負の最初の段階のことを現す言葉なんですね。
通常は物事の初めの段階という意味でスポーツでは「序盤戦」なんて言い方をよく耳にしますね。
囲碁の歴史
以上が囲碁や将棋の用語に由来する言葉の解説でした。
これだけ見てくるとそもそも囲碁っていつから日本に有るのか気になりますよね^^
そこでこの章では囲碁の歴史を簡単に見ておきますね。
701年・・・大宝律令に囲碁に関する記載有り。
聖武天皇(701-756)の遺品(碁盤や碁石)が正倉院に収められている。
1199年・・・玄尊(げんそん)が「囲碁式(いごしき)」を作成。
1585年・・・秀吉が日海(棋士)を招いて御前試合開催
1587年・・・日海は駿河に入り徳川家康と碁を打った記録が有る。
1612年・・・幕府は本因坊算砂(日海)等に俸禄を与えプロ棋士が誕生。
1626年・・・御城碁(おしろご)が始まり、以後幕府の保護下で盛んになる。
ざっくりとですが主な流れは上記の様になります。
中国の歴史書によるとなんと日本では奈良時代よりも前から囲碁をしていたんですね。
まとめ
いかがでしたか?囲碁や将棋の用語が由来の言葉って意外と有りましたよね。
では今回の内容を簡単におさらいしておきましょう!
- 碁石に関する用語由来の言葉たち
定石 捨石 白黒付ける 駄目 一目置く 布石 等々 - 盤面に関する用語由来の言葉たち
岡目八目 死活問題 目論み 目算 等々 - 囲碁と将棋共通用語由来の言葉たち
局面 結局 大局観 後手に回る 先手を打つ 序盤 等々 - 日本では奈良時代以前から囲碁がされていた
ハッキリ言うと当然これだけではなく、囲碁や将棋に由来する言葉はまだまだ有ると思います。
他にも知ってると言う方は是非是非教えて下さいネ^^
将棋が由来の言葉に関する記事はコチラになります↓
将棋が由来の言葉たち!駒の意味から歴史の肝まで分かり易く解説!
今回は以上となります。最後まで御覧頂き有難う御座いました。