今回は「名古屋」の由来や歴史についてリサーチしました。
2016年の大河ドラマ「真田丸」で秀吉が今の佐賀県に築城した名護屋城と言うのが登場した際、名古屋城と一瞬混同してしまいました。
そこで今回、名古屋の由来に興味を持ちしっかりと知りたいと思いリサーチテーマとしました。
意外と古くから呼ばれていた名古屋の由来について一緒にみて行きましょう。
この記事でわかること
名古屋の地名の由来
「なごや」と言われる様になった由来については様々な説が有り、結論としてはどれも決定打に欠く事が分かりました。
リサーチの結果、個人的には荘園で働く農民が暮らす小屋を「名子屋」と呼んだ事が由来、とする説を採用したいと思います^^
先ずは代表的な諸説を御紹介しましょう。
今回のリサーチで「なごや」と言われる様になった由来として・・・、
- 名子屋から
- なごやかな土地から
- なご(霧)の多い原野から
- 根古屋から
- 魚子から
- 浪越から
以上の様な主に6つの説が有る事が分かりました。
ではそれぞれについてザックリと解説を加えて行きますネ。
名子屋由来説
平安時代、この地に荘園が有った事が分かっていますが、その土地を土地の所有者に代わって耕す農民が暮らす家屋の事を「名子屋」と呼んでいた事に由来する、という説です。
因みに「名」は名主の名であり「子」とは子会社や子分等の様に主人に従属する者と言う意味が有ります。
つまり「名子屋」は「主人に服従する下層農民が暮らす家屋」と言う意味になりますネ。
また、荘園に関する最も古い記録としては平安時代末期の荘園名として「那古野荘」の名前が確認されていて、「なごや」と読むそうです。
ですから「那古野荘」の農民の家屋としての「名子屋」が合わさって「名古屋」となったのではないかと言う気がします。
和やかな土地由来説
この辺りは気候や風土がなごやかな土地であることから「なごや」と呼ばれる様になったとする説が有ります。
霧の多い原野由来説
霧と書いて「なご」と読む事が有るそうです。これは海から発生する霧の事を陸地で発生する霧と区別する為にそう呼ぶ所が有るそうです。
霧(なご)が発生しやすい原野だったからなごや、という説ですね。
根古屋由来説
山城の根(ふもとの意味)の小屋(城主の館や屋敷地)という意味の「根小屋(ねこや)」が「根古屋」となり更にこれを「なごや」と呼ぶ様になったとする説。
魚子由来説
漁師を意味する「魚子(なご)」の屋が由来とする説。
漁師は魚に従属する存在と言う意味ですね。その漁師が住む家屋から来ているという解釈ですね。
波越由来説
海岸からの大波が越えた土地、波(な)越(ご)えからなごやという様になったとする説です。
名古屋市中区大須に「那古野山古墳(五世紀頃のもの)」が有りますがこれは元々「浪越山」と呼ばれていたそうです。
津波が大須に有る那古野山古墳を超えてきたことから浪越山と呼んだのかも知れませんね。
以上、ここまでが「なごや」の主な由来になります。
次に江戸時代から現在の名古屋市が誕生するまでの流れについて見てみたいと思います。
名古屋市誕生までの流れ
先ずは主な出来事を年表で見てみましょう。
- 1610年 徳川家康が名古屋城を築城。御三家の尾張藩を立てる。
- 1612年 清洲越しにより、清洲から町を移転。
- 1730年 第7代尾張藩主に徳川宗春が就き、名古屋の商業都市化を推進。
- 1869年 尾張藩が名古屋藩に改称。
- 1871年 廃藩置県により、名古屋藩が名古屋県(翌年愛知県に改称)になる。
- 1889年(明治22年)10月1日 市制施行により名古屋市となる。
上記からも分かる様に現在の名古屋の始まりは約400年前の慶長15年に遡ります。この年、家康は九男義直を祖とする尾張徳川家を創設しまた。
そして2年後の1612年にそれまでこの地方の中心都市で有った清須の町を名古屋へ移転し、本格的な街作りが始まりました。
7代尾張藩主の宗春は8代将軍吉宗と敵対したことで悪役として描かれる事が多い人物ですが、今の名古屋の文化は宗春の頃に始まったとされています。
今に伝わる「芸どころ名古屋」のルーツは宗春の積極経済に有るとされています。
因みに江戸時代には、「名古屋」と「名護屋」が併用されていましたが、1869年(明治2年)に尾張藩が名古屋藩に改称したことで名古屋に統一されました。
そして1889年に名古屋市制が施行されたことで名古屋市が正式に成立し現在に至っています。
その他の各地の地名の由来まとめ
では最後にその他の県名や地名の由来についてもいくつか御紹介しましょう。
- 愛知県
「湧き水が豊富な土地」と言う意味の「年魚市潟(あゆちがた)」から来ているとする説が有力。「あゆち」が転化して「あいち」となったとされる。
詳細はこちらを御覧下さい。↓
愛知の由来が面白い! 県名成立1300年の歴史とはっ? - 岐阜県
岐阜城を本拠地に天下統一を目指した織田信長により命名された。「左右を見渡せる分岐点に有る小高い丘」の意味が有るとされる。
詳しい内容はこちらを御覧下さい。↓
岐阜の由来は? 県名の歴史にアノ武将が関わっていた! - 御茶ノ水(千代田区神田)
徳川幕府2代将軍秀忠が鷹狩りの際立ち寄った高林寺の湧き水でお茶を点て、それをたいそう気に入った事に由来。以後徳川家の御茶を点てるための水とされた。
詳しくはココを御覧下さいネ↓
御茶ノ水の由来を知ろう! 地名に隠された歴史とは? - 半蔵門(千代田区)
家康に見出された武将、服部半蔵が護衛した門が由来。半蔵やその部下の屋敷が門周辺に建てられていた。その他珍説も残る。
半蔵門の由来に関してはコチラを御覧下さい。↓
半蔵門の由来は象?地名に残された江戸の歴史とはっ! - 馬喰町(中央区日本橋)
家康が配下の馬喰(馬の目利きのプロ)を多く住まわせた事に始まる。元々は中国の人名に由来している。
詳細はこちらを御覧下さい。↓
馬喰町の読み方は?東京の地名にまつわる江戸歴史ばなし
まとめ
以上が名古屋の地名の由来と歴史になります。最後に今回の内容をまとめておきましょう。
- 名古屋の地名の由来は「那古野荘」の農民の家屋としての「名子屋」が一つになって「名古屋」となった。他諸説有り。
- 明治22年の名古屋市制の施行により名古屋市となる。
なごやと言う様になった由来には結構多くの説が有る事には驚きましたね。
次はどこを調べてみよう。何かリクエストが有れば是非教えて下さい。^^/
今回は以上となります。最後まで御覧頂き有難う御座いました。